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5710 情報資源組織論 レポート

情報資源組織論のレポート作成について書きます。

レポート設題集は使用期間平成27年4月1日~平成29年3月31日のものを使用しています。

勉強の流れについてはこの記事で、レポートの書き方一般についてはこの記事で説明しています。

繰り返しになりますが、丸写しのレポートは再提出になりやすいようなので、参考にとどめてください。

情報資源組織論のレポートは2回目の提出で合格点を頂きました。

本解説では再提出となった講評を踏まえて解説したいと思います。

1. 設題の分解と書き出し

情報資源組織論の設題は次のようなものでした。

「指定したキーワードをすべて使って、各設問の解答を完成させてください。

Ⅰ.目録作成業務にコンピュータを導入することによって、いかなる成果が得られるか、特に集中目録作業と共同目録作業との関わりから論述してください。

<キーワード:MARC、集中目録作業、共同目録作業、総合目録、書誌ユーティリティ>

Ⅱ.日本十進分類法(NDC)の特徴について長所と短所を中心に論述してください。<キーワード:総記、十進記号法、列挙型分類法、補助表>  」

設題は2つあり、それぞれを分解すると次のように整理できそうです。

「Ⅰ.目録作成業務にコンピュータを導入することによって、いかなる成果が得られるか、特に集中目録作業と共同目録作業との関わりから論述してください。

<キーワード:MARC、集中目録作業、共同目録作業、総合目録、書誌ユーティリティ>

Ⅱ.日本十進分類法(NDC)の特徴について長所と短所を中心に論述してください。<キーワード:総記、十進記号法、列挙型分類法、補助表>  」

設題の意図がわかりやすい、なんとも親切な問題文でした。

今回は字数の都合上レポート全体の導入部分を省きました。悔しい。

設題それぞれについて、簡単に導入する文章をくっつけています。

2-1. 設題Ⅰ

本設題においては目録作成業務にコンピュータを導入することによるメリットを説明することが求められています。

そして、その際に集中目録作業と共同目録作業を用いることが要求されている問題と読めました。

したがって、この設題の骨組みを以下のように整理しました。

 

①集中目録作業とは何か

②共同目録作業とは何か

③それぞれの目録作業にコンピュータを導入することによって、どのような成果が期待できるか

①と②で語句を説明するにあたって、可能な範囲でキーワードに触れておきました。

そして一回目の提出の際の講評でご指摘いただいた点として、

「テキストと内容が似ているところがある」

というものがあります。

テキストの丸写しにならないように留意しつつ、3. 以下の参考書を購入して推敲、再提出しました。

(本科目のテキストは非常にコンパクトに、且つ適切な言葉でまとめてあるので、テキスト通りの言葉で表現するのが最も説明として相応しいように思えます。)

また、論文の構成になっている点について高く評価いただいております

一回目の提出の時から構成は意識していたので、論文の構成になっているか否かがどこまで合否を左右する要素なのか判断しかねますが、

導入・本文・結論 を意識して書くに越したことはなさそうです。

設題ⅠとⅡを総合して結論を書くべきか迷いましたが、

導入する部分を設題ごとに書いたので、結論部分も分けて書くことにしました。

上記を踏まえた設題Ⅰの解答は以下の通りです。

 本稿では、集中目録作業と共同目録作業との関わりに着目し、コンピュータを利用した目録作成業務における成果を考察する。

 集中目録作業とは、一つ或は少数の限定された特定の機関や組織が目録レコードを作成・配布する作業方式である。従来から全国書誌作成機関が目録カードの作成・配布を行っていたが、現在はコンピュータが取り扱うことのできる形である機械可読形式で目録レコードを作成し配布している。この目録レコード作成作業をMARC、その成果物である目録レコードをMARCレコードと呼ぶ。MARCレコードを受け取った図書館は、自館のコンピュータ・システムにコピーするだけで蔵書目録を更新できる。

 共同目録作業は、多数の図書館が共同して目録作成作業を行う方式である。今日では複数の図書館などの機関が共通にアクセスするデータベースを維持管理して行う手法が共同目録作業の主流であり、この手法を用いて共同書誌データベースを維持管理する組織を、書誌ユーティリティと呼ぶ。共同目録作業にあたって、参加館は共同書誌データベースを参照して目録の確認や作成、更新などの作業を行うため、これを管理する書誌ユーティリティの存在は重要である。

 目録作成業務にコンピュータが導入されることで、集中目録作業ではカードの作成業務が省略でき、また、共同目録作業という目録作成の新たな方法が可能となった。さらに、共同目録作業によって目録を作成すると、共同書誌データベースに各参加館の所蔵情報が蓄積され、総合目録が形成される。総合目録は参加館の横断検索を可能とし、資料の相互貸借にかかる事務作業量を低減させる点で図書館の業務効率向上に資する。総合目録の構築は、共同目録作業によって目録作成を行うことの大きな利点と評価できる。

 以上の考察より、集中目録作業の必要性に関する疑問が導かれる。共同目録作業によって、理論的には各参加館は主体的に目録作成作業に携わり、また、総合目録も構築できる。そのような利点を持つ共同目録作業に対し、集中目録作業が果たせる役割やその利点とは何か。私見として、質の高い正確な目録レコードを作成可能であることが利点と考えられる。国立国会図書館や民間企業に劣らぬよう、共同目録作業で目録を作成する各々の図書館も研鑽に努めるべきである

2-2. 設題Ⅱ

本設題ではNDCの長所と短所を説明することが求められています。

この設題に素直に解答すると、

「長所は~、一方で短所は~。」

という骨組みになり得るでしょう。長所と短所こそがその特徴を何よりも表すものですから。

しかし、論文の構成を意識した上でレポートの骨組みを考えると、

「NDCは~という特徴を有するものである」

という骨組みにおいて、それぞれの特徴から導かれる長所と短所を挙げる書き方が、よりすっきりとして適切であるように思われました。

以上の理由から整理できた骨組みは次の通りです。

①NDCの特徴の一つ「列挙型分類法」→その長所と短所

②NDCの特徴の一つ「十進記号法」→その長所と短所

③NDCにおける分類作業の説明、それに伴う問題点を挙げる

③は補助表に関して触れるために展開した部分です。

また、設題Ⅰと同様に、結論部分を加えています。

以上を踏まえて、作成した解答は以下の通りです。

 今日、日本の標準分類表としての役割を果たしているのは『日本十進分類法(NDC)』である。以下では最新版である新訂9版に沿って、NDCの特徴を考察する。

 NDCは列挙型分類法により分類を行う。列挙型分類法はあらかじめ分類項目を列挙し、資料の主題に該当する項目を選択する方法である。この方法による長所として、分類の区分が明確なことが挙げられる。一方で、初期の列挙型分類法において、複数の主題要素を持つ資料の分類が困難であることが短所として挙げられた。NDCにおいては、後述する十進記号法で階層的に表現し、複合主題等に対応している。

 NDCが分類項目の区分に採用する十進記号法の長所として、主題の階層構造を数字の桁数で表し、分かり易く分類の構造を表現できることや、新たな区分原理にも柔軟に対応できることが挙げられる。一方で、十進数字を用いるため、主題が9区分出来ない場合に何らかの対応が必要となる点が短所である。NDCでは、主題の分類が9以上となる場合は関連の強いものをまとめたり、「その他」という区分を作ったりして対応し、主題の分類が9未満となった場合には、最も番号の長い下位区分の主題を昇格させるなどの対応をとる。さらにこのような場合、分類項目名の表示位置を揃える、一字下げを行う、中間見出しを付けるなどして、階層関係を明らかにしている。

 NDCによって主題の分類作業を行う場合は、主題が細かに分類され、様々な注記なども記載されている細目表を用いる。細目表を構築するには、まず第一次区分において全ての知識を、学術・研究領域に従って9区分して1から9と表示し、複数の領域に渡る領域を総記として0と表示した合計10区分に分類する。この表を類目表と言い、続く第二次区分においても、区分された領域に馴染む区分原理を利用し、9区分と総記を合わせた10区分に分類する。これを綱目表と呼ぶ。第三次区分でも同様の手法で其々が10区分に分類され、これを要目表という。第4次区分以降では、細目表によって必要十分なまで主題が分類・展開される。 以上の手順で分類するが、細目表でも完全に合致する分類がない場合もある。このような場合、NDCは一般補助表か固有補助表を利用し、補助表の記号を細目表の記号に付加して、より適切な分類記号を作って対応する。

 以上のNDCの特徴を踏まえると、主題の体系的な理解を助けるという長所と、学術研究の進展に伴う分類の困難化が避けられないという短所が明らかになる。NDCに沿って分類作業を行うと、主題の体系的理解の促進が期待される。一方で、学術研究が進展による新たな区分原理の挿入もNDCは許容しており、その体系の複雑化に耐えうるよう、図書館員には常に研鑽が求められるだろう。

3. 解答例

Ⅰ、Ⅱそれぞれを踏まえて、私が作成したレポートの全体がこちらです。

Ⅰ.

 本稿では、集中目録作業と共同目録作業との関わりに着目し、コンピュータを利用した目録作成業務における成果を考察する。

集中目録作業とは、一つ或は少数の限定された特定の機関や組織が目録レコードを作成・配布する作業方式である。従来から全国書誌作成機関が目録カードの作成・配布を行っていたが、現在はコンピュータが取り扱うことのできる形である機械可読形式で目録レコードを作成し配布している。この目録レコード作成作業をMARC、その成果物である目録レコードをMARCレコードと呼ぶ。MARCレコードを受け取った図書館は、自館のコンピュータ・システムにコピーするだけで蔵書目録を更新できる。

 共同目録作業は、多数の図書館が共同して目録作成作業を行う方式である。今日では複数の図書館などの機関が共通にアクセスするデータベースを維持管理して行う手法が共同目録作業の主流であり、この手法を用いて共同書誌データベースを維持管理する組織を、書誌ユーティリティと呼ぶ。共同目録作業にあたって、参加館は共同書誌データベースを参照して目録の確認や作成、更新などの作業を行うため、これを管理する書誌ユーティリティの存在は重要である。

 目録作成業務にコンピュータが導入されることで、集中目録作業ではカードの作成業務が省略でき、また、共同目録作業という目録作成の新たな方法が可能となった。さらに、共同目録作業によって目録を作成すると、共同書誌データベースに各参加館の所蔵情報が蓄積され、総合目録が形成される。総合目録は参加館の横断検索を可能とし、資料の相互貸借にかかる事務作業量を低減させる点で図書館の業務効率向上に資する。総合目録の構築は、共同目録作業によって目録作成を行うことの大きな利点と評価できる。

 以上の考察より、集中目録作業の必要性に関する疑問が導かれる。共同目録作業によって、理論的には各参加館は主体的に目録作成作業に携わり、また、総合目録も構築できる。そのような利点を持つ共同目録作業に対し、集中目録作業が果たせる役割やその利点とは何か。私見として、質の高い正確な目録レコードを作成可能であることが利点と考えられる。国立国会図書館や民間企業に劣らぬよう、共同目録作業で目録を作成する各々の図書館も研鑽に努めるべきである。

Ⅱ.

 今日、日本の標準分類表としての役割を果たしているのは『日本十進分類法(NDC)』である。以下では最新版である新訂9版に沿って、NDCの特徴を考察する。

 NDCは列挙型分類法により分類を行う。列挙型分類法はあらかじめ分類項目を列挙し、資料の主題に該当する項目を選択する方法である。この方法による長所として、分類の区分が明確なことが挙げられる。一方で、初期の列挙型分類法において、複数の主題要素を持つ資料の分類が困難であることが短所として挙げられた。NDCにおいては、後述する十進記号法で階層的に表現し、複合主題等に対応している。

 NDCが分類項目の区分に採用する十進記号法の長所として、主題の階層構造を数字の桁数で表し、分かり易く分類の構造を表現できることや、新たな区分原理にも柔軟に対応できることが挙げられる。一方で、十進数字を用いるため、主題が9区分出来ない場合に何らかの対応が必要となる点が短所である。NDCでは、主題の分類が9以上となる場合は関連の強いものをまとめたり、「その他」という区分を作ったりして対応し、主題の分類が9未満となった場合には、最も番号の長い下位区分の主題を昇格させるなどの対応をとる。さらにこのような場合、分類項目名の表示位置を揃える、一字下げを行う、中間見出しを付けるなどして、階層関係を明らかにしている。

 NDCによって主題の分類作業を行う場合は、主題が細かに分類され、様々な注記なども記載されている細目表を用いる。細目表を構築するには、まず第一次区分において全ての知識を、学術・研究領域に従って9区分して1から9と表示し、複数の領域に渡る領域を総記として0と表示した合計10区分に分類する。この表を類目表と言い、続く第二次区分においても、区分された領域に馴染む区分原理を利用し、9区分と総記を合わせた10区分に分類する。これを綱目表と呼ぶ。第三次区分でも同様の手法で其々が10区分に分類され、これを要目表という。第4次区分以降では、細目表によって必要十分なまで主題が分類・展開される。 以上の手順で分類するが、細目表でも完全に合致する分類がない場合もある。このような場合、NDCは一般補助表か固有補助表を利用し、補助表の記号を細目表の記号に付加して、より適切な分類記号を作って対応する。

 以上のNDCの特徴を踏まえると、主題の体系的な理解を助けるという長所と、学術研究の進展に伴う分類の困難化が避けられないという短所が明らかになる。NDCに沿って分類作業を行うと、主題の体系的理解の促進が期待される。一方で、学術研究が進展による新たな区分原理の挿入もNDCは許容しており、その体系の複雑化に耐えうるよう、図書館員には常に研鑽が求められるだろう。

解答作成におけるポイントは既述の通りですが、

・自分の言葉でまとめること。

・論文の構成を考慮すること、特に結論部分を充実させること。

以上の2点を特に留意する必要のあるものとして繰り返しておきます。

自分の言葉でまとめるということは、すなわち沢山の先行研究を踏まえて本質を見抜き、新たに表現することだと思われます。

以下の参考文献は特に役に立ったので、ぜひ入手してください。

図書館用語集

図書館情報学用語辞典 第4版

情報資源組織論 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 3-9)

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