5705 図書館サービス概論 レポート

図書館サービス概論のレポート作成について書きます。 レポート設題集は使用期間平成27年4月1日~平成29年3月31日のものを使用しています。 また、勉強の流れについてはこの記事で、レポートの書き方一般についてはこの記事で説明しています。 これらの記事を併せて一読頂けると、以下の解説が読みやすくなると思われます。 繰り返しになりますが、丸写しのレポートは再提出になりやすいようです。 レポートの一部及び全部を掲載しておりますが、これらはご自身の執筆の参考にとどめてください。 1. 設題の分解と書き出し 図書館サービス概論の設題は次のようなものでした。 「身近な公共図書館(都道府県立より、市町村立が望ましい)を観察し、このテキストに書いてあることと比較しつつ、その図書館の特徴を述べ、またあなたの具体的で実現可能な希望を列挙してください。」 この設題を踏まえると、次のような骨組みが考えられます。 ①身近な公共図書館の特徴を、テキストの内容に沿って説明する。 ②当該図書館に対する具体的で実現可能な希望を挙げる。 本設題では身近な公共図書館の観察が要求されています。 「図書館概論」や「図書館サービス特論」の調査と兼ねて行うと、効率が良いかもしれないですね。 さて、2つの設題を参考に、書き出しは次のように作成ました。  本稿は、筆者が在住する地域の公共図書館であるXX市立中央図書館について、その特徴を述べ、利用者の視点からの希望を挙げるものである。 2. 設題①と設題② 設題①について説明します。 まず、「このテキストに書いてあることと比較しつつ」という表記があります。 本科目のテキストにおいては、一般的な図書館サービスというものについて説明されていますよね。 したがって、本科目の設題では一般的な図書館サービスと、個別具体的な身近な公共図書館を「比較する」ことが求められていると言えます。 一体どういうことなのか理解しがたいところだと思います。(笑) 「比較する」という表現が適切かは分かりませんが、自分なりに筋が通るよう以下の通りに設題を誤解することしました。 テキストに掲載されている図書館サービスについて、具体例として身近な公共図書館に目を向けて説明をする。 テキストにおいては、3章と4章において各図書館サービスが取り上げられています。 この流れに沿って、実際に調査した公共図書館のサービスを具体的に説明すると良いでしょう。 また、レポート作成上の留意事項・ポイントとして、統計情報等に対する言及もあります。 可能な範囲で情報を集め、まとめると良いと思います。 しかし、設題に「テキストに書いてあることと比較しつつ」「図書館の特徴を述べ」と書かれていることや、本科目では図書館サービスに重きが置かれていることを意識してください。 つまり、レポートの中心は基本的・対象別図書館サービスであるべきなのです。 私が作成した解答は以下の通りです。  XX市立中央図書館は、(住所)にあり、分館としてa図書室があるほか、病院等を巡回する移動図書館サービスがある。どの図書館でも同一の利用カードを使用でき、各図書館で借りた資料は違う図書館においても返却可能である。以下ではXX市立中央図書館について具体的なサービスを見ていく。  まず、基本的なサービスは次の通りである。  閲覧方式は、1階フロアが全面開架方式で、地階には開架方式である公開書庫と、閉架書庫がある。1階フロアは中央のカウンターで空間が二分され、子供向けの空間と一般利用者向けの空間とに分かれている。利用案内、返却処理、貸出処理、児童向けのカウンターがそれぞれ独立して設置されている。館内平面図は随所に設置され、主題ごとの案内のみで所在記号は掲載されていないが、各書架においては所在記号の掲示がある。  貸出方式はカウンターにおけるコンピュータ方式のみで、利用カードと資料のバーコードを読取って処理する。利用カードはXX市内に在住、又は通勤や通学で名護市に立ち寄る者であれば作成可能で、さらに北部広域12市町村に含まれる他の地域の住民も作成することが出来る。貸出冊数は本・雑誌等は合計10冊まで(市外在住の場合5冊まで)、貸出期間は2週間である。CD等の貸出は市内の利用者のみで合計2点まで、1週間の貸出期限である。  カウンター付近の有料コピー機で資料の複写が可能であり、利用に際して申込書の記入と申出が必要である。  館内の随所に主題ごとの資料を集めた特設コーナーが設置され、また、館内入口付近には新着図書コーナーを設けている。  リクエストサービスの対応は市内利用者のみに限られる。貸出中の資料予約はインターネット上で可能であるが、他館からの取り寄せや購入リクエストは、申込書の提出が必要である。  視聴覚資料に関しては、CD・DVDコーナーと視聴ブースの設置がある。資料の破損を防ぐため、閉館中は専用の返却ポストを設置している。  レファレンスサービスについては、独立してカウンターが設置されており、常時対応できるよう職員が待機する。  館内にはAVホール、展示ホール等が設置され、利用には申込みが必要である。図書館の開館時間内における、有料での利用となる。  課題解決型図書館としての働きとして、情報コーナーの設置が挙げられる。ここには講演会や講座のチラシ、ハローワークの新着求人票の一覧が掲示されている。  続いて、対象別サービスについてまとめる。  児童を対象としたサービスとして、母子向けのソファ席や、読み聞かせが行われる部屋の設置が挙げられる。  ヤングアダルト向けサービスとしては、YAコーナーの設置の他、中学生向け読書クラブの開催がある。  高齢者向けのサービスとして、シニア向けの資料を集めた書架や、健康診断に関する掲示、地元の大学生による健康についての広報活動がある。  障害を持った利用者向けのサービスとして、点字資料や拡大資料、館内エレベーターの設置がある。  外国人向けのサービスとして、日本語学習のための資料の他、洋書・洋雑誌のコーナー設置がある。  XX市立中央図書館は北部広域12市町村住民も利用できる特殊な図書館であるが、推計人口がXX市と近く、b町民の利用も受け入れているYY市のYY市立中央図書館と比較する。平成26年度における登録者数は、XX市中央図書館が349839人、YY市立中央図書館が300063人となっており、貸出件数は、一人当たり7.25冊と6.27冊と、あまり大差ないように思われる。その一方で、団体貸出については、XX市は271団体に53990冊貸出しており、YY市においては53団体に8204冊を貸出したにとどまる。XX市中央図書館の団体貸出の件数は沖縄県内においても突出している。 次に、設題②について述べます。 実現可能であるかがポイントとなるようですので、あまりに夢見がちな希望を書かないように気を付けました。 図書館設備などハードの面での希望は、内容によっては実現可能と言い難い印象があります。 一方で、サービスの面ではより実現可能な希望が書きやすいと思います。 実際に図書館を利用して、気が付くことを書いたら良いかな~と思います。(雑) 他の地区の公共図書館を利用したことがあれば、そことの比較によって課題を見つけるのも良いかもしれないですね。 … Continue reading 5705 図書館サービス概論 レポート

5702 図書館概論 レポート

図書館概論のレポート作成について書きます。 レポート設題集は使用期間平成27年4月1日~平成29年3月31日のものを使用しています。 また、勉強の流れについてはこの記事で、レポートの書き方一般についてはこの記事で説明しています。 これらの記事を併せて一読頂けると、以下の解説が読みやすくなると思われます。 繰り返しになりますが、丸写しのレポートは再提出になりやすいようです。 レポートの一部及び全部を掲載しておりますが、これらはご自身の執筆の参考にとどめてください。 1. 設題の分解と書き出し 本科目の設題は以下の通りです。 「公共図書館を1つ選んで、設備(規模、単独館か複合館)、立地、蔵書数、貸出数、図書館職員数、実際の図書館サービスについて調査やインタビューを行いなさい。公共図書館は、中央館、分館、地域館、分室または公民館図書室を1つ選びなさい。必ず図書館名と所在地を記入すること。この調査を通じて、対象とした公共図書館に期待することおよび感想を述べなさい。 調査前にアポイントを取ることが望ましい。」 この設題より、レポートの大枠は次の2点に集約されます。 ①公共図書館を1つ選んで、調査やインタビューを行う。 ②対象とした公共図書館に期待することおよび感想を述べる。 ここで求められていることとして、公共図書館での調査があります。 他の科目のレポート設題でも、実際に図書館へ赴くことが求められることがあります。 例として「図書館サービス概論」や「図書館サービス特論」のレポート設題が挙げられます。 せっかく足を運ぶので、他の科目のレポートで必要な事項も一緒にインタビューしてしまうといいと思います。 2. 設題①と設題② 本科目のような明確かつ方向が中心の設題の場合、残念ながら解説すべきことが殆どありません。 何か書き方等で迷うことがあれば、直接お知らせください。 時間の許す限りで、お役に立てたらいいな~と思います。 Let me know your thoughts 3. 解答例 私が作成したレポートはこちらです。  本稿は、筆者がXX市立中央図書館(以下「本図書館」とする)に赴いて調査した実際のサービスについて、私見を踏まえて今後の展望を論じるものである。 1. 図書館概要  まず、本図書館の概要として、所在地、蔵書数、貸出数、図書館職員数、設備、実際の図書館サービスとして閲覧サービスや貸出サービスなどの基本的サービスについての調査結果をまとめる。  本図書館は(住所)に所在し、分館として同市aセンター内にa図書室、移動図書館として「b号」を有する。開館時間は火曜日から日曜日まで同一で、午前9時から午後7時である。平成26年度の蔵書数は293702冊、うち開架蔵書数は259053冊であった。同年の貸出数は、個人貸出数は349839冊であり、団体貸出数は271団体に対して53990冊であった。同年の図書館職員数は、専任職員が8名(うち司書・司書補は2名)、非常勤職員が1名、臨時職員が12名(うち司書・司書補は3名)の合計21名であった。地上1階、地下1階建ての館内には、書架の他の設備として134席のAVホール、企画展示室、クラフトルーム、会議室があり、これらは申込みをすれば有料で利用できる。また、閲覧席には様々なタイプがあり、電源と照明を備えた仕切り付きの席、グループ室、畳の個室、AV視聴ブース、母子向けのソファ席、屋外読書席がある。地階には飲食可能な喫茶室が設けられている。正面玄関付近には、地域の情報コーナーが設けられ、近隣の保育所等の広報、講座や講演会のチラシ、ハローワークの新着求人票等の掲示がある。  続いて、図書館サービスに関しての調査をまとめる。  地上1階のフロアは中央のカウンダ―群で空間が二分され、一方は児童・YA向けの資料がある空間、もう一方は一般向けやシニア向けの資料がある空間となっている。カウンターは利用案内、貸出専用、返却専用、子供用、レファレンスカウンターがそれぞれ独立しており、それぞれのカウンターに職員が配置されている。館内の4か所にタッチパネルで操作できるコンピュータ端末が設置され、この端末は大人用、子供用の画面を切り替えて蔵書検索を行うことが可能である。  貸出に関しては、利用登録が必要である。利用案内カウンターに備え付けの利用申込書に必要事項を記入し、自動車運転免許証等の身分証明できるものと一緒に提出する。本図書館の特色であるが、XX市内に在住、または通勤、通学する人に加えて、広域12市町村に含まれる他の町村(c, d, e, f, g, h, i, j, k, l, m, n )に在住する人も登録し、図書の貸出を受けることができる。貸出冊数は、本や雑誌などの資料は合計で10冊まで(市外在住者は5冊)で、貸出期間は2週間である。CD等の資料は合計で2点までで市内利用者に限られ、貸出期間は1週間となっている。また、市内利用者のみであるが貸出中資料の予約が可能であり、これはインターネット上でもログイン後手続きが可能である。通知方法は電話やメールなど、都合のいいものを選択できる。他館からの取り寄せや、購入希望も市内利用者に限られ、こちらの手続きは館内の所定の申込用紙への記入、提出が必要である。団体貸出の対象は、XX市内の学校、保育園、事業所、機関、諸団体となっており、団体利用承認書の提出と団体利用登録によって、100冊まで1ヶ月の貸出を受けることができる。 2. 図書館への期待および感想  実地調査を踏まえ、筆者は本図書館に対して、レファレンスサービスについての案内の充実を求める。  本図書館の利用登録に際しては、利用案内カウンターにおいて図書館の利用に関する詳細な説明を必ず受ける。貸出・返却、館内利用に関する注意事項等を、利用案内のパンフレットを一緒に確認しながら説明してもらえるので、どの職員が対応しても最低限必要なことは漏れなく伝わると思われ、評価できる。しかし、その説明におけるレファレンスサービスに関するアピールに貧弱な印象を持った。図書館の仕組みに興味があれば、レファレンスサービスの重要性や、少なくともその存在を認識しており、「相談事があれば、奥の相談デスクにおいて承ります。」という一言で何を指すか理解できるであろう。しかし一般の利用者に対しては、同様の簡素な説明では足りないように思われる。レファレンスサービスこそが、図書館を図書館たらしめる機能の一つであると捉えれば、図書館は単なる無料の貸本屋ではなく、生涯学習の場であり、学びを深めることを助ける機能を担っていることを利用者に印象付けることが重要と思われる。どのような質問に答えられるのかといった、レファレンスサービスの場面を具体例を用いて、最初の利用案内で説明できると親切であろう。  本稿作成にあたっては、利用案内カウンターにおいて簡単な利用案内を受けたにとどまった。前年度の団体貸出件数が県内で突出して多い理由など、執筆において浮上した疑問点は今後の課題とし、9月以降に改めてアポイントを取って、調査を続けたい。 以上が作成したレポートです。 【追記】 先日Amazonのほしい物リストを作ってみました。 本当にほしいものを厳選していくと、娘に買いたいものばかりになってしまいますね。 多少役に立ったし、お菓子やおもちゃのひとつでも買ってやるか、と応援してくださる方はこちらから。 … Continue reading 5702 図書館概論 レポート

5704 図書館制度・経営論 レポート

図書館制度・経営論のレポート作成について書きます。 レポート設題集は使用期間平成27年4月1日~平成29年3月31日のものを使用しています。 また、勉強の流れについてはこの記事で、レポートの書き方一般についてはこの記事で説明しています。 これらの記事を併せて一読頂けると、以下の解説が読みやすくなると思われます。 繰り返しになりますが、丸写しのレポートは再提出になりやすいようです。 レポートの一部及び全部を掲載しておりますが、これらはご自身の執筆の参考にとどめてください。 1. 設題の分解と書き出し 本科目のレポート設題は以下の通りです。 「図書館の専門職(専門的職員)が行うべき業務にはどのようなものがあるかを挙げ、それぞれ述べるとともに「これからの図書館像」(報告)を考察し、専門職としての司書のあるべき姿を論ぜよ。」 この設題から、具体的に答えるべき設題を抽出すると、次の3点となります。 ①図書館の専門職が行うべき業務を列挙し、内容を説明する。 ②「これからの図書館像」(報告)の内容を考察する。 ③②の考察を踏まえて、望ましい司書の在り方に関する私見を展開する。 以上3つの設題に答えるレポートの導入として、以下の文章を作成いたしました。 本稿は、図書館の専門的職員が行うべき業務について述べるとともに、「これからの図書館像」(報告)を考察した上で、専門職としての司書のあるべき姿について筆者の私見を展開するものである。 また、これら本設題に答える執筆を行う上で必要な参考書に『「これからの図書館像」(報告)』があります。 以前は文部科学省ホームページで公開されていたと思うのですが、現在はアーカイブ上でしか見つかりませんでした。(2016年12月14日確認) お近くの図書館に蔵書があると思うので、借りて読むと良いでしょう。 2. 設題①、設題②、設題③ ①図書館の専門職が行うべき業務を列挙し、内容を説明する。 まず、設題①について説明します。 最初に、「図書館の専門職」という言葉について説明すると良いでしょう。 127-128頁を参考に、専門的職員について語句を説明します。 私は毛利先生の説に乗っかって、司書資格だけでなく専門性が要求されることに言及しています。 そのような専門的職員が行うべき業務が128頁以降に列挙されているので、コンパクトにまとめていきます。 ここでは、大学図書館の例であることに限定することに注意しましょう。 以上を踏まえて作成した設題①部分の解答がこちらです。 図書館における専門的業務として、毛利(2012)は以下のようなものを挙げる。 ①レファレンス業務 レファレンスサービスに関する業務で、専門知識に基づいた、主題質問の処理や書誌の適切な提供や指導が期待される。 ②選定業務 図書館にとって望ましい蔵書構成を意識した資料を収集する必要があり、主題や教養に関する専門知識に加えて、自館の適切な現状の把握が求められる。 ③分類・目録業務 図書の分類や目録作成は、有効に資料が活用されるための準備作業である。適切な業務遂行にあたっては、深い主題知識や書誌学知識が求められる。 ④情報調査業務 様々なツールを駆使して情報を入手する業務であり、サーチャー的資質とレファレンスツール全体の専門的知識が要求される。 ⑤文献探索指導業務 利用者に対して文献の検索方法を指導する業務で、高度な主題知識やレファレンスツールに関する知識が不可欠である。 ⑥視聴覚資料利用指導業務 視聴覚資料を活用し、適切に利用者に提供するためには、これら資料に関する知識と、付属する機器自体とその使い方の理解が欠かせない。 ⑦コンピュータ操作指導業務 大学によっては、学習・レポート作成にコンピュータ操作が要求される場合もあり、それらの操作方法等の知識が要求される業務である。 上記の7種類に加えて、公共図書館では、児童を対象とした業務、郷土資料などの特殊な分野に関するレファレンス業務、障がい者を対象とした業務などが、専門的業務として行われている。 これらが専門的業務とされる所以は、業務に従事する者の自覚や専門的力量などの度合いによって、実際の業務の内容や、利用者が受け取るサービスの内容に差が出るため、専門的職員によって遂行されることが望ましい点にあると思われる。これを踏まえると、図書館における専門的職員とは通常は司書資格を持つものを指すが、単に資格を有するのみでは足りず、プロ意識を持って絶え間なく自己の研鑽を行うものこそ、専門職と呼ぶにふさわしいだろう。 ②「これからの図書館像」(報告)の内容を考察する。 設題②について説明します。 まず、「これからの図書館像」(報告)がどのようなものであるかを説明します。 網羅的に内容を説明する紙幅の余裕はないので、概要にとどめました。 また、本報告は2章構成で、報告の本体は第2章となっています。 ここで意識すべきは、レポートの到達点は司書のあるべき姿についての私見の展開である、ということです。 そのため、今後の図書館の方向性すべてに言及する必要はないでしょう。 さらに字数制限の観点から、設題②で扱う範囲を狭めてでも、設題③に紙幅を割いて、求められる論理=私見を深めるべきと考えられます。 以上の理由より、考察する範囲を第2章3(9)図書館職員の資質向上と教育・研修 に限定して、内容を説明しました。 本稿は、司書のあるべき姿を考察の到達点としている。したがって、本章においては「これからの図書館像」(報告)の全体を概観するのではなく、関係の深い論点に絞って考察したい。 「これからの図書館像」(報告)は、図書館運営にあたって求められる視点や方策をまとめ、各々の図書館の改革の指針として役立つように提言されたものである。2章構成をとっており、第1章においては、対象者別に導入となる呼びかけがなされている。第2章は具体的提言の中身が論じられている。 まず第1章に関してであるが、図書館で働く人々に対して、意識改革に重点を置いた呼びかけがなされている。すなわち、①図書館は課題解決、問題解決の役割を担うものであること、②貸出返却業務以外の業務の重要性、③地域における自館の状況の把握、④様々な諸機関との連携推進、⑤図書館計画等の確実な実行、⑥ボランティア等受け入れの推進といったものである。 続く第2章の第3項(9)には「図書館職員の資質向上・研修」というパラグラフがある。ここでは①図書館職員の資質向上、②図書館職員の研修・リカレント教育、③司書の養成、④専門主題情報担当者の教育、という4項目が挙げられ、それぞれ具体的な提言となっている。 ③②の考察を踏まえて、望ましい司書の在り方に関する私見を展開する。 設題③について説明します。 本設問においては、②から読み取れること+③望ましい司書の在り方(=私見)を述べました。 ②より、報告において図書館職員の資質向上・研修が目指されていることから、専門性の高度化が求められていることがわかります。 私はその方向性に賛同した上で、具体的にどう仕事に関わるべきかを(ふわっと)論じました。 … Continue reading 5704 図書館制度・経営論 レポート

5803 図書館サービス特論 レポート

図書館サービス特論のレポート作成について書きます。 レポート設題集は使用期間平成27年4月1日~平成29年3月31日のものを使用しています。 また、勉強の流れについてはこの記事で、レポートの書き方一般についてはこの記事で説明していますので、併せて一読頂けると以下の記事も読みやすいかと思われます。 繰り返しになりますが、丸写しのレポートは再提出になりやすいようなので、参考にとどめてください。 上記参照記事ではいくつか参考図書を紹介しております。近大通信で勉強されている方で、Amazon studentに登録されていない方はこちらから登録できるので、図書購入の際にはぜひ登録されるといいと思います。 お急ぎ便の利用やアマゾンパントリーの利用のほか、書籍購入で通常より多くポイントが付くので、勉強されている方にはおすすめです。私も一年間の近畿大学通信学部司書コース在学でかなり得をしました! 1. 設題の分解と書き出し 図書館サービス特論のレポート課題は次のものでした。 「身近にある公共図書館を実際に観察し、その図書館で行われている課題解決支援サービスの特徴を述べるとともに、設置されている地域の課題を考えると他にどのようなサービスが実現可能か具体的に述べなさい。」 この設題においては、以下の太字部分がポイントとなるように思われます。 「身近にある公共図書館を実際に観察し、その図書館で行われている課題解決支援サービスの特徴を述べるとともに、設置されている地域の課題を考えると他にどのようなサービスが実現可能か具体的に述べなさい。」 すなわち、求められている骨組みは以下の2点です。 ①ある図書館において実施されている課題解決支援サービスを紹介し、 ②地域の実情を踏まえて実現可能な他の課題解決支援サービスを提案する。 そして上記の検討を行う前提として、身近にある公共図書館を実際に観察することが要求されています。 これらを踏まえて作成した導入は以下の通りです。 本稿は、筆者の居住する地域の公共図書館であるXX市立中央図書館を調査し、実施されている課題解決支援サービスの特徴を述べるとともに、さらに他のサービスとして実現可能なものを考察し、私見を展開するものである。 2. 設題①と設題② まず①について述べます。 前提として、本レポート設題の解答を作成するにあたって、実際に観察することが求められています。 私は事前に図書館ウェブサイトにおいて図書館利用状況や図書館だよりを確認してレポートに書くべき課題解決支援サービス等を絞り、詳細について職員の方に確認しました。 いわゆる「これからの図書館像」以降、どこの図書館においても課題解決支援サービスには(なんとなく)注力されており、実施されているサービスに関して漠然と質問をするのは何だかナンセンスです。 情報が沢山ありすぎると何を書こうか迷ってしまいますし、せっかく準備をしたことを取捨選択するのには勇気が要ります。 そして準備した全てを書こうとすると(沢山情報を集めると、往々にしてこのような場合に陥ります)、字数制限に引っかかったり、設題同士のバランスが崩れたりする恐れがあります。 さらにそれらの問題の克服を試みると、紙幅の制限から内容を深める説明ができず、上滑りのレポートとなってしまいます。 当該図書館が何を課題と見なして重きを置いているのかを事前に調べ、ポイントを絞った上で職員の方に質問を持っていくのが双方の時間や労力の節約になるように思われます。 また、事前に調べるにあたっては、当該図書館と他の地域の図書館とを比較することもおすすめです。他の地域における課題解決支援サービスと比べることによって、何に力を入れているのかが見つけやすくなります。 また、課題解決支援サービスによって取り組まれるテーマの例がテキスト8頁に挙げられています。 具体的に挙げられているビジネス支援、地場産業支援、健康・医療情報提供、行政情報提供、法情報提供などを念頭に置きながら、図書館で行われているサービスを見ていくと課題解決支援サービスが見つけやすいかと思われます。 以上を踏まえて私が作成した①の解答は以下の通りです。  1-1. 情報コーナー  XX市立中央図書館の正面玄関を入ると、情報コーナーが設置されている。6つのソファが設置されており、時間をかけて情報を得ることができる空間となっている。具体的には、以下の情報が提供される。  ①求職者対象の情報 ハローワークと協力し、毎日の新着求人票を印刷し、1週間に渡り掲示している。また、地元の企業の求人の広告も併せて掲示されている。また、就職活動に資するセミナーや、パソコン等の資格取得のための講座のパンフレットが設置されている。  ②健康管理に関する情報 健康診断の受診を勧めるポスターの掲示があるだけでなく、ソファで休んでいる高齢の利用者に対して、時折、XX市の公立大学であるY大学の学生が、健康診断受診を促す声かけを行っている。健康増進のためのイベントに関するチラシの設置がある他、図書館内のAVホールにおいて定期的にY大学の健康サポートセンター主催での無料ヨガ教室が開催されるので、その情報の提供もある。  ③母子対象の情報 地域の保育施設だよりや、読み聞かせ会、子供向けの行事など、XX市内や周辺地域のイベントのチラシを設置している。併せて、子どもを持つ女性のための就職活動を助ける講座やセミナー、ハラスメント相談のチラシを設置している。  1-2. 地域資料の充実  XX市立中央図書館の1階開架コーナーには地域資料コーナーが設けられており、その広さは484平方メートルと職員から聞いた。XX市を中心に、沖縄に関する郷土資料を手広く収集している。コーナー内でも名護市に関わる資料と、それ以外の沖縄関係の資料に大きく分かれており、それぞれNDCによって主題区分されたのちに、XX市立中央図書館独自の排架順によって排架される。これらの郷土資料は、多くが利用者より寄贈されたものである。地域資料コレクションとしては、図書資料の他にもタウン誌の収集や、新聞切り抜きの設置がある。 次に、②について述べます。 ここでは、当該図書館が設置されている自治体の抱える課題を踏まえ、図書館において実現可能な課題解決支援サービスについての私見の展開が要求されています。 まず、当該自治体が取り組んでいる課題として何があるのか、インターネットや市政だより等を利用して情報を集めます。 そして課題解決支援サービスについて具体的な私見を述べるのですが、 (イ)現在行われている課題解決支援サービスで不十分な部分を指摘し、改善方法について述べる (ロ)現在行われていない方法による課題解決支援サービスを提案する。 以上の2つの方法が考えられます。より簡単なのは(イ)による私見の展開になると思います! また、(ロ)によって私見を展開する場合には、同様の課題を抱える地域の図書館における課題解決支援サービスを見ていくと良いと思われます。実際に取り組まれている例があれば、実現可能性に関してのハードルは低くなります。 以上を踏まえた私の解答は以下の通りです。  2-1.図書館施設を利用したセミナー、講座の開催 失業率や高齢者の健康に関して課題を持つXX市としては、情報コーナーを活用した広報は評価できると考えられる。しかし、図書館以外の場所に赴くことが要求されるイベントが多く、様々な館内の設備を利用したものが少なく、幾分勿体ない印象である。館内の施設を利用したイベントを増やすと、様々な課題を抱える図書館利用者が、その課題の解決へより近づきやすくなるのではないだろうか。具体的には、就職活動の支援講座を図書館内のAVホールや会議室、クラフトルームなどの設備を用いて開催することが想定できる。XX市立中央図書館は、これらの設備は利用者であれば有料で使用できるようにしているが、青少年の家のように、課題解決につながるような一定の目的を有する個人や団体については、使用料を割引するなどの対応をとることも不可能ではないように思われる。現在ある図書館の設備のさらなる活用を期待する。  2-2.観光分野の課題に対する働きかけ  XX市の抱える課題として、観光分野での振興がある。この課題解決のためのサービスの具体例としては、観光に関わるビジネスの展開を助けるような図書を集めた特設コーナーの設置や、打ち合わせや勉強会等を目的とした、館内の会議室や集団学習室の利用促進が挙げられる。開館時間を19時まで延長したことから、働く世代の人たちにも利用しやすくなったと思われるため、そのような人達のニーズにも応えられることを、図書館はPRしてゆくべきであろう。  また、立地の関係から、図書館自体が観光のプロモーションを行う拠点にもなりうる。XX市立中央図書館は、某商業施設と隣接している。この商業施設には、平日であっても全国からの旅行者を乗せた観光バスが入り、人々で賑わっている。また、地元の農産物や、沖縄県Z地域のお土産なども仕入れているためガイドブックにも掲載されており、ツアーではない旅行者も多い。当該商業施設に立ち寄った際に、図書館の存在を知らしめるような掲示を行い、図書館に足を運んでもらうことも出来るだろう。情報コーナーにおける、各種イベントのチラシの他にも、地域の店舗に関する情報を掲示することで、XX市の観光振興に資することも考えられる。 3. 解答例 以上を踏まえて、私が作成したレポートがこちらです。 本稿は、筆者の居住する地域の公共図書館であるXX市立中央図書館を調査し、実施されている課題解決支援サービスの特徴を述べるとともに、さらに他のサービスとして実現可能なものを考察し、私見を展開するものである。 … Continue reading 5803 図書館サービス特論 レポート

5801 図書・図書館史 レポート

図書・図書館史のレポート作成について書きます。 レポート設題集は使用期間平成27年4月1日~平成29年3月31日のものを使用しています。 また、勉強の流れについてはこの記事で、レポートの書き方一般についてはこの記事で説明していますので、併せて一読頂けると以下の記事も読みやすいかと思われます。 繰り返しになりますが、丸写しのレポートは再提出になりやすいようなので、参考にとどめてください。 1. 設題の分解と書き出し レポート設題は次のようなものでした。 「日本または西洋のどちらかを選び、それぞれの時代(古代、中世、近世、近代以降)の図書館発展の特徴を骨太に要約し、かつ私見(400字以内)を述べてください。(私見を含めて2,000字以内)」 本設問で求められていることは、次のように整理できます。 ①日本または西洋のどちらかを選び、図書館発展の特徴を要約する。 ②(図書館の発展に関連した)私見を400字で述べる。 私は西洋の図書館発展をテーマに選択いたしました。 日本と西洋のいずれを選ぶべきか迷いましたが、高校時代に世界史を選択しており比較的親しみが感じられたため、西洋について執筆することに決めました。 どちらもテキストに十分な情報はありますので、好きな方を選んでいいと思います。 2. 設題①と設題② ①日本または西洋のどちらかを選び、図書館発展の特徴を要約する。 テキストを参考に、各時代における図書館の在り方をまとめます。 まとめる作業に入る前に、レポート問題集における留意事項、ポイントの欄や総評基準をよく熟読してください。 字数制限が厳しいので、重きを置くポイントを考えてバランスのとれた論考が要求されます。 私は利用者の変化と印刷出版などのメディアの変遷を意識して、時代ごとの図書館発展を論じました。 また「バランスのとれた」というのは、字数の割合におけるバランスではありません。 テキストにおいて、各時代の説明に割かれている紙幅の割合に対応して、レポートを構成しました。 したがって、私の解答においては近代以降についての論述がかなりの割合を占めています。 以下が設題①について作成した解答です。 1.古代  ニネヴェの王室図書館は世界最古のもので、様々な分野の粘土板図書が収集された。アレクサンドリア図書館はパピルス資料を手広く収集しており、図書館で生産された写本が市販されることもあった。ペルガモン図書館においては、書写材料としてパーチメントが用いられた。古代の学校文庫の代表的なものとしては、アリストテレスの文庫が挙げられる。ローマの公共図書館は身分に拘りなく無料で利用できた点で、現代の図書館と共通点が見出される。 2.中世  中世初期には、図書館は修道院に付随していた。写本室で写字生によって図書の書写が行われたように、図書の生産に時間がかかるため、本は貴重品とされた。パピルスの巻軸図書に代わって羊皮紙本が流通し、装飾を施すなどの技巧を凝らした図書も生産された。修道院図書館は、モンテ・カシーノ修道院図書館のように、文献の書写の仕事を労働として課したり、宗教以外の分野の図書も収集したりと、信仰の場であると同時に図書生産、文化保存の役割を果たすものであった。中世後期には大学が誕生し、大学図書館は学問研究に主軸をおいたものとして展開された。また、この時代の図書館においては、参考図書や貴重図書は鎖付き本として閲覧された。幽閉的な印象がある修道院図書館が中世の図書館の中心であったところ、ヴァチカン図書館は公開制へと図書館を導いた先例とされる。 3.近世  15世紀にドイツのグーテンベルクによって活版印刷術が発明され、安価で大量に印刷できる刊本の流通が盛んになり、図書館も変容する。鎖付き本は減少し、本は書架に並べられて公開が促された。また、書写室は消滅し印刷所が本の生産を行うようになった。図書が大量に生産され、貸出が行われ、公開が促進された時代であった。活版印刷術はルターの宗教改革を助けたが、彼の思想が広まったことで、既存の教会による図書館を壊し、市立図書館などの新たな図書館の設立につながった。 4.近代以降 4-1.フランス  フランスにおける百科全書派の思想は図書館の在り方にも影響し、普遍と総合を兼ね備えた図書館という理想が追求された。フランス王室図書館は一般公衆に対して開かれたものであったが、フランス革命によって国立図書館と改称され、公共性の認識が一層強まった。また、納本制度も法定された。私的な図書館であるマザラン図書館や、その他の修道院図書館も公共的な図書館や大学へと変容していった。 4-2.イギリス  イギリスの王室図書館が国立図書館へと進展したのは、スローン卿、コットニアン、ハーレイアンのコレクションによる大英博物館図書館の公開が契機となっている。大英博物館図書館においては、パニッツィによって目録規則が作られたり、閲覧室と書庫を分離させたりといった発展が見られた。大学図書館として挙げられるのは、オックスフォードとケンブリッジがある。公共図書館が発展する以前には、教区図書館や職工学校の図書館、会員制図書館が先駆的に公共図書館のサービスを賄っていた。エワートやエドワーズらの働きによって公共図書館法が制定され、続々と公共図書館が設立されるに至った。 4-3.ドイツ  王侯貴族による図書の収集に加えて、貴族以外のものによる私設の文庫も盛んとなった。活版印刷術の普及は目覚ましく、16世紀には刊本が図書館の蔵書の多くを占めた。宗教改革や農民戦争の際に修道院図書館は荒廃され、被害を免れた蔵書は市立図書館や王侯文庫、大学図書館に受け継がれた。 4-4.アメリカ  アメリカ初の図書館はハーバード大学図書館であったが、蔵書は教師のための図書が中心であった。イギリスと同様に会員制図書館が数多く開設され、中でもフィラデルフィア図書館会社による会員制図書館は中流階級やそれ以下の貧しい人々を対象とした、公共図書館の先駆的なものであった。法的根拠に基づいた公共図書館は、ボストン図書館が最初のものである。1976年にはアメリカ図書館協会が設立され、その後の振興を支えた。 ②(図書館の発展に関連した)私見を400字で述べる。 さて、レポート設題では「私見を述べてください」という指示にとどまり、何について書くかは明らかにされていません。 しかし、直前に要約を求めていることから、これを踏まえた私見の論述が自然な流れであるように思われます。 図書館の発展の特徴を要約しているので、今後の図書館の在り方・発展の方向性について私見を展開しました。  本稿の考察より、図書館の在り方は、時代のニーズに応えて発展してきたといえる。情報化社会の現代においては、その情報に翻弄されず、活用することが人々の大きなニーズとなっている。図書館はこれに応えるべく、より良いサービスの展開が目指されるのである。様々な情報の中で、何が図書館情報資源として相応しいかに立ち戻り、さらに、その情報資源を提供するに適切なサービスの展開が期待されるであろう。一つの具体例としては、電子書籍サービスや、来館せずに利用できる電子図書館の今後の発展が期待される。利用者はこれらを利用することで、情報資源に触れて情報を得ることと同時に、電子書籍を閲覧するための機器の使い方の会得も期待できる。新たなサービスの展開に注視したい。 3. 解答例 以上を踏まえて、私が作成したレポートの全体がこちらです。  本稿は西洋における図書館発展の特徴をまとめ、私見を展開するものである。 1.古代  ニネヴェの王室図書館は世界最古のもので、様々な分野の粘土板図書が収集された。アレクサンドリア図書館はパピルス資料を手広く収集しており、図書館で生産された写本が市販されることもあった。ペルガモン図書館においては、書写材料としてパーチメントが用いられた。古代の学校文庫の代表的なものとしては、アリストテレスの文庫が挙げられる。ローマの公共図書館は身分に拘りなく無料で利用できた点で、現代の図書館と共通点が見出される。 2.中世  中世初期には、図書館は修道院に付随していた。写本室で写字生によって図書の書写が行われたように、図書の生産に時間がかかるため、本は貴重品とされた。パピルスの巻軸図書に代わって羊皮紙本が流通し、装飾を施すなどの技巧を凝らした図書も生産された。修道院図書館は、モンテ・カシーノ修道院図書館のように、文献の書写の仕事を労働として課したり、宗教以外の分野の図書も収集したりと、信仰の場であると同時に図書生産、文化保存の役割を果たすものであった。中世後期には大学が誕生し、大学図書館は学問研究に主軸をおいたものとして展開された。また、この時代の図書館においては、参考図書や貴重図書は鎖付き本として閲覧された。幽閉的な印象がある修道院図書館が中世の図書館の中心であったところ、ヴァチカン図書館は公開制へと図書館を導いた先例とされる。 3.近世  15世紀にドイツのグーテンベルクによって活版印刷術が発明され、安価で大量に印刷できる刊本の流通が盛んになり、図書館も変容する。鎖付き本は減少し、本は書架に並べられて公開が促された。また、書写室は消滅し印刷所が本の生産を行うようになった。図書が大量に生産され、貸出が行われ、公開が促進された時代であった。活版印刷術はルターの宗教改革を助けたが、彼の思想が広まったことで、既存の教会による図書館を壊し、市立図書館などの新たな図書館の設立につながった。 4.近代以降 4-1.フランス  フランスにおける百科全書派の思想は図書館の在り方にも影響し、普遍と総合を兼ね備えた図書館という理想が追求された。フランス王室図書館は一般公衆に対して開かれたものであったが、フランス革命によって国立図書館と改称され、公共性の認識が一層強まった。また、納本制度も法定された。私的な図書館であるマザラン図書館や、その他の修道院図書館も公共的な図書館や大学へと変容していった。 … Continue reading 5801 図書・図書館史 レポート